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2019.06.18

赤字の個人事業主は確定申告をするべき??繰越控除のヒミツ

赤字の個人事業主は確定申告をするべき??繰越控除のヒミツ

個人事業主の赤字の場合の確定申告について、確認します。

純損失の繰越控除とは

事業を始めたばかりの段階では、売上がなかなか上がらず、経費のほうが売上げを上回って、赤字になることが多いです。

このような場合、青色申告を行うと、個人事業主の場合、その年に発生した赤字(損失)を翌年以後、3年間にわたり、繰り越すことができます

この繰越分は、翌年以後の黒字が発生した場合、その所得金額と相殺できます。 この制度を純損失の繰越控除といいます。

純損失の繰越控除の要件

純損失の繰越控除を受けるには、以下の2つの要件を満たす必要があります。

  1. 赤字が発生した年に青色申告を行っていること
  2. 赤字が発生した年以降、連続して申告を行っていること

純損失の繰越控除の適用例

純損失の繰越控除を適用した場合の適用例を確認します。

青色申告を行っている個人事業主Aさんの利益(損失)は、以下のとおりでした。

 

1年目 △300万円
2年目 200万円
3年目 300万円

 

1年目は赤字のため、所得税はかかりません。

2年目は、繰越した赤字分300万円のうち200万円を使います。

そのため、200万円の黒字であっても、所得税をゼロとできます。

この時点での残りの繰越赤字は△100万円です。

3年目は300万円の黒字ですが、△100万円の赤字と相殺できます。

よって、300万円-100万円=200万円の所得を課税対象とできます。

純損失の繰越控除を適用すると、赤字が発生した場合でも、翌年度以降の黒字に充当することができ、所得税の節税ができます。

赤字でも確定申告するべき

一般に、所得が38万円以下ならば確定申告をする必要はありません。

ですので、赤字のときは確定申告をする必要がなさそうに見えますが、確定申告をしなくては赤字を来年以降に繰り越すことができません。

来年以降の節税対策のため、赤字のときも確定申告をすることをおすすめします。

まとめ

個人事業主が赤字になった場合、その損失を来年以降に繰り越すことができます。

しかし、繰越控除を受けるためには、青色申告を行う必要があります。

青色申告申請や帳簿記入は、赤字でもかかさずに行うようにしましょう。

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