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2020.01.27

夫の扶養に入るべき?扶養家族のメリットとデメリット

夫の扶養に入るべき?扶養家族のメリットとデメリット

女性にとって「夫の扶養に入るべきか?」を考える機会が何度か訪れます。

結婚した、主婦となったり出産をひかえて仕事を辞めたなど、パートナーの扶養に入るべきかに悩むのは、女性特有の悩みだと言っていいでしょう。

また、夫の扶養に入ることでその後はどうなるのかをしっかりと理解している方は少ないのかも知れません。

夫の勤務先などから詳しい説明があるわけではないし、インターネットなどを利用して自分で情報収集している方がほとんどでしょう。

今回は、夫の扶養に入ることのメリットとデメリットを紹介しながら、一体どちらの生活が楽になるのかを検討してみましょう。

1 扶養ってなに?

夫の扶養に入ることのメリット・デメリットを学ぶために、まずは用語の勉強をしておきましょう。

『扶養』とは何なのでしょうか?

辞書などで調べると「自力で生活できない者を養うこと」と定義されています。

家庭の図式に置き換えると、一家の大黒柱として外で働いている夫がいて、家事全面をこなすが収入はない妻がいて、いまだ働くことはできない学生の子どもたちがいる、という状態がこれにあたります。

この例では、妻と子どもたちは夫から見ると『扶養親族』に該当し、妻や子どもたちの立場から見れば「夫(父親)の扶養に入っている」と言えることになります。

法的な観点からみると、2種類の扶養があります。

一つは「税法上の扶養」、もう一つは「健康保険上の扶養」です。

税法上の扶養とは、扶養する人がいることで納税者の負担が軽減されるというものですが、ここでは実際には扶養されていても妻=配偶者は配偶者控除という枠組みの対象であり、区別されます。

健康保険上の扶養とは、収入が一定の限度額以内の同居親族は被保険者(夫)の扶養親族として健康保険料の支払いがなくなります。

2 夫の扶養に入ることのメリット・デメリット

用語の勉強をしたところで、本題に入りましょう。

「夫の扶養に入ることのメリット・デメリット」を考えていきます。

まずは良いことから考えるためにメリットを見ていきましょう。

夫の扶養に入ることで享受できる最大のメリットは「社会保険料の負担がなくなる」という点です。

夫の扶養に入るまでは、社会保険料(健康保険や厚生年金)を自分自身の名義で支払ってきたはずですが、これが被保険者を夫となり自分自身は被保険者の扶養親族という立場になるため、支払いがなくなります。

健康保険証も「家族(被扶養者)」と記載されたものに差し代わります。

社会保険料が無料となり、それによって夫の社会保険料が増額されることもないので、これほどに嬉しいメリットはないでしょう。

さらに「夫の所得税・住民税の負担が軽減する」ということもメリットとして挙げられます。

所得税や住民税には『配偶者控除』という制度があり、配偶者がいるだけで税額が安くなります。

要は「夫1人の収入で妻の生活の面倒をみるのは大変でしょう?」という優遇措置です。

自分自身の社会保険料の負担がなくなり、夫の税額が安くなるということは、イコール家計に残るキャッシュが増えるということです。

これは何よりも嬉しいメリットだと言えるでしょうね。

では夫の扶養に入ることでデメリットとなる点はと言うと、実はこれといって目立ったデメリットはありません。

強いて言えば、老後の年金額が下がるくらいです。

夫の扶養に入った状態では、国民年金に加入しているが厚生年金の対象とはならないため、その分、受給できる年金額は減少します。

平成28年度で言えば、年額約80万円弱が減少することになるので、決して少ない額とは言い切れません。

しかし、夫が働き盛りで育児にもお金がかかる世代であれば、将来の年金額が下がることよりも家計の負担が軽くなる方にウェイトをおくべきでしょう。

年金額に不安が残る場合は、夫の扶養に入ることで家計の負担が軽くなった分を個人年金などの商品に充てることでライフプランを充実させることも可能です。

3 まとめ

夫の扶養に入るメリット・デメリットを紹介していきました。

夫の扶養に入ると、

・社会保険料が無料になる

・夫の所得税・住民税が安くなる

というメリットがあります。

一方でデメリットといえば、

・将来の年金額が減少する

という点が挙げられますが、これは個人年金などによってカバーできる問題です。

このメリット・デメリットを比較して「どっちが生活が楽になる?」と考えると、断然、夫の扶養に入った方が生活が楽になると言えます。

ただし、妻も定職に就いて一定額以上の安定した収入を得ていれば、そもそも扶養に入る条件を満たさないことにはなりますが、夫の扶養に入るよりは家計としての収入額は多く、生活は豊かになるでしょう。

夫の収入額、妻の収入額を合わせて家計としての収入額を算出し、どのような働き方、暮らし方がより一層豊かになるのかを話し合うと良いでしょう。

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