確定申告が無事に完了しているか知りたい!
確定申告の準備をしていると「これは経費としてちゃんと認めてくれるかな」などと心配になるものです。
適正な計上をしていれば臆することではありませんが、やはり後々の税務署からの指摘がないかは気がかりでしょう。
そうなると「ウチの確定申告は無事に完了しているのだろうか?」と結果を知りたくなりますよね。
つまり確定申告は「いつ確定するのか」が大きな疑問となるわけです。
今回は「確定申告が無事に完了しているのか知りたい」という声に答えていきましょう。
1 確定申告の『確定』は申告日?それとも5年後?
これまでに確定申告をしたことがある方はお察しのこととは思いますが、実は確定申告には「これでOKです」などと通知をする制度がありません。
なぜなら、確定申告で申告した内容に準じて所得税を納税しても、所得税の時効となる5年以内はいつでも間違いを指摘できるからです。
つまり税務署に「ウチの申告はこれで間違いないですか?」と質問を投げかけたとしても、5年間は税務署から「これで文句ナシです」という回答を得ることはできません。
ある年の確定申告から3年が経った頃に不適切な計上を指摘されて不足分を徴税されたケースもあるので、税務署の太鼓判を得ることは不可能ということになります。
基本的に、確定申告が『確定』するのは確定申告をした日です。
期限ギリギリの3月15日に提出していれば確定日は3月15日、3月1日に書類を郵送していれば消印日付の3月1日が確定日です。
この日に事業者の確定申告は『確定』したことになりますが、税務署は確定後に膨大な書類や資料を審査しますが、この審査が継続できる期間が所得税の時効である5年間も続くことになります。
「5年間経過して指摘されなかったらやっと『確定』である」と言えるわけですが、これでは確定申告のことで不安を抱えている方にとってあまりにもドライ過ぎますよね。
そこで概ねの目安として示すことができるのが「6月頃」です。
先にも説明したとおり、税務署の職員は3月15日期限で提出された膨大な確定申告の書類の審査をおこないます。
書類を審査した結果、申告内容に間違いがあると判明すれば順次指摘を受けることになりますが、この審査は大抵の税務署で6月頃には一応の終了を迎えます。
故意に過少申告している疑いがある場合などは悪質な案件については、調査に長い時間がかかるので前述のとおり5年間は安心できない時間を過ごすことになりますが「ちゃんと申告どおりで通ったかな」という不安であれば6月が終わる頃までに通知がなければ一安心、と考えても差し支えないでしょう。
2 窓口に行かずに申告したので「受理されたかどうか?」も不安という場合は?
確定申告は、税務署の窓口で直接おこなうほかにも
・郵送で申告書類を送る
・e-Taxを利用してインターネットでおこなう
という方法があります。
税務署の窓口で確定申告をすると、確定申告書の控えに収受日付印を押して手渡してくれます。
これが「私は今年の確定申告をしました」という証明になるわけです。
ところが、郵送やインターネットだと控えをもらうことができませんよね。
実は、郵送でも確定申告書の控えをもらうことができる方法があります。
確定申告書類を郵送する際に、返信用封筒に自分の郵便番号・住所・氏名を記載して切手を貼り付けて同封すれば、確定申告書の控えが返送されてきます。
小さな封筒を返信用にしてしまうと小さく折りたたんで返送されることになるので、長形3号がベストですね。
平成29年6月1日に郵便料金の値上げが実施されましたが、定型の普通郵便は値上げの対象にはならなかったので、今のところは82円切手を貼り付けておけば大丈夫です。
控えが郵送されてくれば「間違いなく確定申告は受理された」と言えますね。
e-Taxで確定申告を済ませた場合は、データの送受信なので控え自体が存在しません。
ただし、e-Tax内の受信通知に確定申告の電子データを受け付けたという内容のメッセージが送信され、申告データと合わせることで確定申告の控えとして効力を持ちます。
e-Taxを利用して確定申告をしている方は、この方法で「確定申告データが間違いなく受理された」と確認することができますね。
3 まとめ
今回は確定申告が無事に完了しているのかを確認する方法について紹介しました。
結局のところ、確定申告が受け付けられたことを確認したり証明することはできても「この内容で間違いなし」と太鼓判を受けることはできません。
また、所得税の時効である5年以内はいつ間違いなどを指摘されてもおかしくありません。
たとえ故意ではなくても、間違いによって税額が増えることがあれば延滞税が課せられることになるので、先5年間も不安になるくらいならカンペキだと思えるくらいの申告を目指すほうが賢明ですね。