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2019.12.31

不動産は相続前と相続後のどちらに売却すればいい?

不動産は相続前と相続後のどちらに売却すればいい?

相続に関わる不動産の売却をいつ行うべきかを検討してみましょう。

相続税が取得費に加算される特例

相続財産は、売却のタイミングや要件により、相続税を取得費に加算できる特例を適用できます。

詳細は以下のようになります。

(1) 特例の概要

この特例は、相続により取得した土地、建物、株式などを、一定期間内に譲渡した場合に、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができるというものです。

(注) この特例は譲渡所得のみに適用がある特例ですので、株式等の譲渡による事業所得及び雑所得については、適用できません。

(2) 特例を受けるための要件

イ 相続や遺贈により財産を取得した者であること。

ロ その財産を取得した人に相続税が課税されていること。

ハ その財産を、相続開始のあった日の翌日から相続税の申告期限の翌日以後3年を経過する日までに譲渡していること。

3) 取得費に加算する相続税額

取得費に加算する相続税額は、相続又は遺贈の開始した日により、次のイ又はロの算式で計算した金額となります。

ただし、その金額がこの特例を適用しないで計算した譲渡益(土地、建物、株式などを売った金額から取得費、譲渡費用を差し引いて計算します。)の金額を超える場合は、その譲渡益相当額となります。

イ 平成27年1月1日以後の相続又は遺贈により取得した財産を譲渡した場合の算式は、次のとおりとなります。なお、譲渡した財産ごとに計算します。

<算式>

その者の相続税額?その者の相続税の課税価格の計算の基礎とされたその譲渡した財産の価額/その者の相続税の課税価格+その者の債務控除額

http://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3267.htm

譲渡所得の扱い

不動産を売却する場合の収入は譲渡所得として扱われますが、具体的には以下のようになります。

土地や建物を売ったときの譲渡所得は、次のとおり所有期間によって長期譲渡所得と短期譲渡所得の二つに区分し、税金の計算も別々に行います。

長期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年を超えるものをいいます。

短期譲渡所得とは譲渡した年の1月1日において所有期間が5年以下のものをいいます。

譲渡所得に対する税率

長期譲渡所得の税額計算は以下のようになります。

課税長期譲渡所得金額=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除

税額=課税長期譲渡所得金額×15%(住民税5%)

短期譲渡所得の税額計算は以下のようになります。

課税短期譲渡所得金額=譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除

税額=課税短期譲渡所得金額×30%(住民税9%)

https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3202.htm

まとめ

不動産を相続する場合、所有期間や売却のタイミングで税額の計算が異なります。

なるべく、税金を安く抑えられるように要件を確認して、売却を行うようにしましょう。

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