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2020.02.22

法人が活用していない『遊休不動産』の活用方法とは?

法人が活用していない『遊休不動産』の活用方法とは?

『遊休不動産』という言葉の意味を正しく知っている人は少ないでしょう。

ちょっと聞いただけでは「何の利用もされていない土地のことを指すのかな?」とイメージするかも知れませんが、事はそうカンタンではありません。

遊休不動産とは、企業・法人などが所有しながら企業活動などに活用していない不動産のことを指す言葉です。

遊休不動産は、悪く言えば「金食い虫」のような存在で、企業にとっては放置し続けることで悪影響を及ぼしてしまうので、有効活用の方法を模索する必要があります。

今回は、企業・法人にとって悩みのタネともなる遊休不動産の有効活用の方法について考えてみましょう。

1 遊休不動産の実態

冒頭で触れたように、遊休不動産とは、企業・法人が所有しながら企業活動に活用されていない不動産を指します。

地価が高騰を続けていたバブル期には多くの企業・法人が投資用物件などとして不動産を買い漁りましたが、景気が悪くなり、手放すことで大きな損失が生じると判断されて放置された不動産が遊休不動産を多く生む原因となりました。

近年では、インターネットによる販売事業が普及したため、企業活動における不動産の在り方が変化し遊休不動産を生んでしまったとも言われています。

また、遊休不動産を生んでしまった要因の一つとして「止むを得ず放置」が考えられます。

老朽化した社屋の買い手が見つからなかったり、社宅として利用していたマンションが福利事業の削減で廃止されたりする中で「更地にして売却すれば?」という資金繰りさえ見通しがつかず、放置された不動産物件が遊休不動産となってしまったのです。

遊休不動産の実数は定かではありませんが、平成25年の調査では資本金1億円以上の企業・法人が所有する遊休不動産だけで約2万4,000件以上あることが判明しました。

この調査ではたった3万の企業・法人のみが対象となっているので、実際には中小企業が所有している遊休不動産を含めると相当な件数に上ることは間違いありません。

2 遊休不動産の有効活用例

さて、いまだに増加を続けていると言われている遊休不動産ですが、止むを得ずであったとしても放置し続けることは決して得策ではありません。

放置したところで毎年の固定資産税は課税されるし、倒壊などの危険性や防犯面を考慮しても全く管理しないままというわけにはいかないので管理費用だって必要です。

こうなると、売却してキャッシュに変換することができない遊休不動産は何らかの有効活用法を見出していくほかありません。

最もカンタンな遊休不動産の活用方法は「パーキングとしての利用」です。

パーキングは更地であれば低予算で運用可能、立地条件などによって大きく左右されますが「勝手に収益をあげてくれる」という優秀な活用方法です。

都市部や駅などの公共交通機関の周辺では稼働率が高く高い売上げが期待できるので、立地条件さえ良ければパーキングとしての活用は最適かも知れません。

パーキングとしてしばらく運用した後、周辺の開発事情などに合わせて商業施設などに転用することも容易なので、つなぎとしても優秀な活用方法だといえます。

「マンション・アパートの建設」も優秀な活用法です。パーキングと比較すると土地の固定資産税は安くなるし、入居率が上がれば家賃収入も大きな収益となります。

節税と収益、両方の面で優秀な活用方法ですね。

少し下火になった感がありますが「太陽光発電施設の建設」も依然として人気があります。

都市部でなければ発電効率が低下することはないので、こちらもパーキングと同じく勝手に収益をあげてくれる活用方法だといえます。

最近では分譲型太陽光発電施設も投資物件として人気なので、単に土地を売却するくらいなら付加価値を加えることも有効でしょう。

社屋などオフィス利用の物件が遊休不動産になっている場合には「レンタルオフィスとして稼働する」というのも有効ですね。

最近ではインターネット事業の普及で「大規模なオフィスは必要ないが、体裁上は事務所を設けたい」という事業主も増えているので、特にテナントを借りるよりも安く利用できるレンタルオフィスの需要は高まっています。

アパートやマンションなどの住居用に比べると坪単価としては高くなるので、立地条件によってはレンタルオフィスのほうが優秀な収益をあげてくれるでしょう。

3 まとめ

今回は「遊休不動産の活用方法」について考えてみました。

ただ放置するだけでは固定資産税が課税され、さらにムダな管理費用もかかるとなれば、やはり遊休不動産は「金食い虫」だと言わざるを得ません。

不動産の立地条件や周辺事情などによって最も有効だと思われる方法を選択して、金食い虫から「金を生む木」に変身させたいものですね。

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