印紙税とは?契約書・領収書の印紙税額一覧と電子契約が非課税の理由を税理士が解説【2026年版】

「この契約書に収入印紙はいくら貼ればいいのか」「領収書は5万円からと聞いたが、消費税込みで判断するのか」「電子契約にすれば印紙はいらないというのは本当か」——契約書や領収書を日常的に扱う経営者・経理担当者から、税理士法人 小山・ミカタパートナーズには、印紙税についてのご相談が実際に寄せられます。 印紙税は、1件あたりの金額こそ小さく見えますが、判断を誤ると本来納めるべき税額の3倍の過怠税を取られ、しかもその過怠税は経費(損金)になりません。逆に、契約書の作り方を少し変えるだけで、合法的にゼロにできる税金でもあります。本記事では、印紙税額の一覧表を第1号文書から第20号文書まで省略なく掲載したうえで、実務で間違いやすい判断ポイント、電子契約が非課税になる根拠、貼り忘れたときのペナルティまで、国税庁の一次資料にもとづいて税理士が網羅解説します。
📋 この記事の目次
  1. 1. 印紙税とは(3行サマリー)
  2. 2. 課税文書に該当するかの判断——3つの条件
  3. 3. 印紙税額の一覧表①——第1号文書から第4号文書まで
  4. 4. 印紙税額の一覧表②——第5号文書から第20号文書まで
  5. 5. 不動産譲渡・建設工事請負は軽減措置がある(令和9年3月31日まで)
  6. 6. 実務で間違えやすい5つの判断ポイント
  7. 7. 電子契約に印紙税がかからない理由
  8. 8. 貼り忘れ・消印忘れのペナルティ——過怠税は3倍、しかも経費にならない
  9. 9. よくある失敗と王道
  10. 10. まとめ
  11. よくある質問(FAQ)

1. 印紙税とは(3行サマリー)

  • 印紙税とは、契約書・領収書など、印紙税法が定めた一定の文書(課税文書)を作成したときにかかる税金です。根拠法は印紙税法(昭和42年法律第23号)です。
  • 納め方は、作成した文書に収入印紙を貼り付け、消印(印章または署名)をするのが原則です。文書を「作成した人」が納税義務者になります。
  • 課税されるのは紙の文書です。そのため、電子データでやりとりされる電子契約には、原則として印紙税がかかりません(後述の第7章)。
💡 印紙税は「取引」にかかる税金ではなく、あくまで「文書」にかかる税金です。同じ1件の取引でも、紙の契約書を2通作れば2通分の印紙税がかかり、紙を1通も作らなければゼロになります。この「文書課税」という性質が、後述する電子契約の非課税や、写し・コピーの取扱いを理解する鍵になります。

2. 課税文書に該当するかの判断——3つの条件

国税庁は、次の3つをすべて満たすものを課税文書としています(国税庁タックスアンサーNo.7100)。

  1. 印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証明される事項(課税事項)が記載されていること
  2. 当事者の間で課税事項を証明する目的で作成された文書であること
  3. 非課税文書でないこと

重要なのは、文書のタイトルではなく中身で判断されるという点です。「覚書」「念書」「申込書」「注文書」といった表題でも、契約の成立を証明する内容であれば契約書として課税されます(国税庁タックスアンサーNo.7118)。逆に「契約書」と題していても、課税事項が書かれていなければ課税文書にはなりません。

3. 印紙税額の一覧表①——第1号文書から第4号文書まで

以下は国税庁タックスアンサーNo.7140(令和7年4月1日現在法令等)にもとづく税額です。金額区分は省略せず、すべて掲載します。

第1号文書(不動産の譲渡・地上権や土地の賃借権の設定譲渡・消費貸借・運送に関する契約書)

不動産売買契約書、不動産交換契約書、土地賃貸借契約書、金銭消費貸借契約書、運送契約書などが該当します。

記載された契約金額印紙税額(1通につき)
1万円未満非課税
1万円以上10万円以下200円
10万円を超え50万円以下400円
50万円を超え100万円以下1千円
100万円を超え500万円以下2千円
500万円を超え1千万円以下1万円
1千万円を超え5千万円以下2万円
5千万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下20万円
10億円を超え50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7140「印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで」

第2号文書(請負に関する契約書)

工事請負契約書、工事注文請書、物品加工注文請書、広告契約書、請負金額変更契約書などが該当します。

記載された契約金額印紙税額(1通につき)
1万円未満非課税
1万円以上100万円以下200円
100万円を超え200万円以下400円
200万円を超え300万円以下1千円
300万円を超え500万円以下2千円
500万円を超え1千万円以下1万円
1千万円を超え5千万円以下2万円
5千万円を超え1億円以下6万円
1億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下20万円
10億円を超え50億円以下40万円
50億円を超えるもの60万円
契約金額の記載のないもの200円

第3号文書(約束手形・為替手形)

記載された手形金額印紙税額(1通につき)
10万円未満非課税
10万円以上100万円以下200円
100万円を超え200万円以下400円
200万円を超え300万円以下600円
300万円を超え500万円以下1千円
500万円を超え1千万円以下2千円
1千万円を超え2千万円以下4千円
2千万円を超え3千万円以下6千円
3千万円を超え5千万円以下1万円
5千万円を超え1億円以下2万円
1億円を超え2億円以下4万円
2億円を超え3億円以下6万円
3億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下15万円
10億円を超えるもの20万円

なお、一覧払のもの、金融機関相互間のもの、外国通貨で金額を表示したもの、非居住者円表示のもの、円建銀行引受手形は、手形金額10万円未満が非課税、10万円以上は一律200円となります。

第4号文書(株券・出資証券・社債券・受益証券)

記載された券面金額印紙税額(1通につき)
500万円以下200円
500万円を超え1千万円以下1千円
1千万円を超え5千万円以下2千円
5千万円を超え1億円以下1万円
1億円を超えるもの2万円

4. 印紙税額の一覧表②——第5号文書から第20号文書まで

以下は国税庁タックスアンサーNo.7141(令和7年4月1日現在法令等)にもとづきます。中小企業の実務で登場頻度が高いのは、第7号文書(継続的取引の基本となる契約書=4千円)第17号文書(領収書)です。

文書の種類印紙税額(1通または1冊につき)
5合併契約書、吸収分割契約書、新設分割計画書4万円
6定款(設立時に作成される原本に限る)4万円
7継続的取引の基本となる契約書(売買取引基本契約書、特約店契約書、代理店契約書、業務委託契約書、銀行取引約定書など。契約期間3か月以内で更新の定めのないものを除く)4千円
8預金証書、貯金証書200円
9倉荷証券、船荷証券、複合運送証券200円
10保険証券200円
11信用状200円
12信託行為に関する契約書200円
13債務の保証に関する契約書(主たる債務の契約書に併記するものを除く)200円
14金銭または有価証券の寄託に関する契約書200円
15債権譲渡または債務引受けに関する契約書契約金額1万円未満は非課税/1万円以上は200円/契約金額の記載のないものは200円
16配当金領収証、配当金振込通知書配当金額3千円未満は非課税/3千円以上は200円/配当金額の記載のないものは200円
17売上代金に係る金銭または有価証券の受取書(領収書など)下の表のとおり
17売上代金以外の金銭または有価証券の受取書(借入金・保険金・損害賠償金・補償金・返還金の受取書など)5万円未満は非課税/5万円以上は一律200円/受取金額の記載のないものは200円
18預金通帳、貯金通帳、信託通帳、掛金通帳、保険料通帳1年ごとに200円
19消費貸借通帳、請負通帳、有価証券の預り通帳、金銭の受取通帳などの通帳1年ごとに400円
20判取帳1年ごとに4千円

第17号の1文書(売上代金の領収書)の税額

記載された受取金額印紙税額(1通につき)
5万円未満非課税
5万円以上100万円以下200円
100万円を超え200万円以下400円
200万円を超え300万円以下600円
300万円を超え500万円以下1千円
500万円を超え1千万円以下2千円
1千万円を超え2千万円以下4千円
2千万円を超え3千万円以下6千円
3千万円を超え5千万円以下1万円
5千万円を超え1億円以下2万円
1億円を超え2億円以下4万円
2億円を超え3億円以下6万円
3億円を超え5億円以下10万円
5億円を超え10億円以下15万円
10億円を超えるもの20万円
受取金額の記載のないもの200円

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7141「印紙税額の一覧表(その2)第5号文書から第20号文書まで」同No.7105「金銭又は有価証券の受取書、領収書」

5. 不動産譲渡・建設工事請負は軽減措置がある(令和9年3月31日まで)

不動産の譲渡に関する契約書(第1号の1文書)と、建設工事の請負に関する契約書(第2号文書)は、平成26年4月1日から令和9年(2027年)3月31日までに作成されるものについて、税率が軽減されています(租税特別措置法第91条)。

記載された契約金額軽減後の税額
10万円を超え50万円以下(請負は100万円を超え200万円以下)200円
50万円を超え100万円以下(請負は200万円を超え300万円以下)500円
100万円を超え500万円以下(請負は300万円を超え500万円以下)1千円
500万円を超え1,000万円以下5千円
1,000万円を超え5,000万円以下1万円
5,000万円を超え1億円以下3万円
1億円を超え5億円以下6万円
5億円を超え10億円以下16万円
10億円を超え50億円以下32万円
50億円を超えるもの48万円

不動産譲渡契約書は契約金額10万円以下、建設工事請負契約書は契約金額100万円以下の場合、軽減措置の対象外(税額200円)となり、いずれも契約金額1万円未満は非課税です。

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7108「不動産の譲渡、建設工事の請負に関する契約書に係る印紙税の軽減措置」

💡 たとえば5,000万円の建設工事請負契約書は、本則なら2万円ですが、軽減措置により1万円になります。この軽減措置は期限のある特例で、現行の期限は令和9年3月31日です。長期の契約書を作成する際は、作成日がこの期間内かどうかを必ず確認してください。

6. 実務で間違えやすい5つの判断ポイント

印紙税で税務調査の指摘を受けるのは、税額表の読み違いよりも、次の「判断」のところです。

(1)消費税額を区分記載すれば、記載金額から外せる

消費税の課税事業者が、第1号文書・第2号文書・第17号文書について、消費税額等を区分記載する(または税込価格と税抜価格の両方を記載する)と、その消費税額等は印紙税の記載金額に含めません。

  • 「請負金額1,100万円 うち消費税額等100万円」→ 記載金額1,000万円の第2号文書となり、印紙税額は1万円
  • 「請負金額1,100万円(税込)」「消費税額等10パーセントを含む」→ 消費税額が明らかとはいえず、記載金額は1,100万円として扱われ、印紙税額は2万円

同じ取引で、書き方ひとつで税額が倍になります。領収書でも同じで、「商品販売代金48,000円、消費税額等4,800円、合計52,800円」と書けば記載金額は48,000円となり、5万円未満なので非課税です。

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7124「消費税等の額が区分記載された契約書等の記載金額」

(2)「営業に関しない受取書」は金額にかかわらず非課税

第17号文書でも、受け取った金銭が受取人にとって営業に関しないものであれば非課税です。国税庁は、公益社団法人・公益財団法人の行為はすべて営業にならないこと、医師、歯科医師、弁護士、公認会計士などの行為は一般に営業に当たらないこと、個人が事業を離れた私的な日常生活で受け取るものは営業にならないことなどを示しています。

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7125「営業に関しない受取書」

(3)「写し」「副本」でも課税されることがある

写し・副本・謄本と表示されていても、契約当事者の双方の署名押印があるものや、正本と相違ない旨の証明があるものは課税対象になります。一方、正本を単にコピーしただけで署名・押印・証明のないものは、課税対象になりません。

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7120「契約書の写し、副本、謄本等」

(4)「申込書」「注文書」でも契約書になることがある

単なる申込みの事実を証明するだけの申込書は課税されませんが、次のようなものは契約書として扱われます。

  • 基本契約書・規約・約款等にもとづく申込みであることが記載され、一方の申込みで自動的に契約が成立する場合の申込書等
  • 見積書など相手方の作成した文書にもとづく申込みであることが記載されている注文書等
  • 契約当事者双方の署名または押印があるもの

ただし、相手方が別に請書等を作成することが記載されている場合は除かれます(国税庁タックスアンサーNo.7118)。

(5)継続的な業務委託契約書は「4千円」になりやすい

毎月の業務委託・顧問契約・取引基本契約などは、契約期間が3か月を超える(または更新の定めがある)と第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」として一律4千円になります。「金額が書いていないから200円」と判断してしまうのが典型的な誤りです。

7. 電子契約に印紙税がかからない理由

印紙税は「課税文書の作成」に対して課される税金であり、作成とは文書を作り、相手方に交付することを指します。電子データを電子メール等で送信する場合、紙の文書の交付がないため、課税文書の作成にあたりません。

国税庁も、契約書の取扱いを説明するなかで「ファックスや電子メール等により送信する場合も正本等は送付元に保存され、送付先に交付されておらず、送付先で出力された文書は写しと同様であり、課税対象とはなりません」と明示しています(国税庁タックスアンサーNo.7120)。

この結果、紙と電子で税負担は次のように変わります。

契約の例紙で作成した場合電子契約にした場合
建設工事請負契約 5,000万円(軽減措置適用)1万円0円
不動産売買契約 1億円(軽減措置適用)3万円0円
業務委託基本契約(第7号文書)4千円0円
売上代金の領収書 300万円600円0円
💡 注意したいのは、電子で締結した契約を後から紙に印刷し、署名押印して交付すれば、その紙が課税文書になるという点です。「電子契約にしたから印紙はいらない」ではなく、「紙の正本を作らないから印紙がかからない」という理解が正確です。契約書を電子化するなら、社内の運用ルール(印刷して押印しない)まで揃えて初めて効果が出ます。
💬 実務の現場から
印紙税は、税務調査で「本業の論点」の後に必ずと言っていいほど確認される項目です。守秘義務がありますので詳細は控えますが、一般論として指摘が集中するのは、①継続的な業務委託契約書を第7号文書と認識していなかった、②消費税額を区分記載していれば非課税だった領収書に印紙を貼らず、しかも税込金額で判定されてしまった、③注文請書を課税文書と考えていなかった——この3つです。いずれも「知っていれば起きなかった」類のもので、電子契約への切替えと契約書の書き方の見直しだけで、多くは将来にわたって解決します。

8. 貼り忘れ・消印忘れのペナルティ——過怠税は3倍、しかも経費にならない

課税文書の作成者が、作成の時までに印紙税を納付しなかった場合、納付しなかった印紙税額とその2倍に相当する金額との合計額=当初納付すべき税額の3倍の過怠税が徴収されます。

ただし、税務調査を受ける前に自主的に「印紙税不納付事実申出書」を所轄税務署長に提出した場合(調査による決定を予知してされたものでないとき)は、納付すべき印紙税額の1.1倍に軽減されます。

また、印紙を貼っても消印をしなかった場合は、消印されていない印紙の額面に相当する金額の過怠税が徴収されます。

そして最も重いのが、過怠税はその全額が法人税の損金にも所得税の必要経費にも算入されないという点です(法人税法第55条第4項第1号、所得税法第45条第1項第3号)。

(出典:国税庁タックスアンサーNo.7131「印紙税を納めなかったとき」

💡 逆に、印紙を貼りすぎた・課税文書でない文書に貼ってしまった場合は、税務署に「印紙税過誤納確認申請書」を提出することで還付を受けられます。過去に多めに貼っていた契約書が見つかったら、そのまま諦めず確認する価値があります。

9. よくある失敗と王道

❌ 印紙税でつまずくパターン
  • 契約書の表題だけで判断し、「覚書」「注文書」なら課税されないと思い込む
  • 継続的な業務委託契約書を第7号文書(4千円)と認識せず、200円または非課税として処理する
  • 領収書に消費税額を区分記載せず、税込金額で判定されて本来不要な印紙を貼る(またはその逆で貼り漏れる)
  • 契約書を2通作り、双方に署名押印した「副本」にも印紙が必要なことを見落とす
  • 印紙は貼ったが消印を忘れ、額面相当の過怠税を取られる
  • 貼り忘れに気づいても放置し、調査で3倍の過怠税(しかも損金不算入)を受ける
⭕ 印紙税を正しく最小化する王道
  • 文書は中身(課税事項)で判断する。迷ったら国税庁の印紙税額一覧表(No.7140・No.7141)で号数を特定する
  • 契約書・領収書には消費税額等を必ず区分記載する(第1号・第2号・第17号文書で有効)
  • 継続的取引の基本契約は第7号文書=4千円を前提に、契約期間・更新条項の設計も含めて確認する
  • 電子契約に切り替える。紙の正本を作らなければ印紙税はかからない(印刷して押印しない運用まで徹底する)
  • 不動産譲渡・建設工事請負は軽減措置(令和9年3月31日まで)の適用を確認する
  • 貼り忘れに気づいたら、調査を待たずに印紙税不納付事実申出書を提出する(3倍→1.1倍)
  • 貼りすぎていた分は過誤納確認申請で還付を受ける

10. まとめ

印紙税は、金額が小さいわりに指摘されやすく、しかも設計次第でゼロにできる税金です。要点は次のとおりです。

  • 印紙税は取引ではなく「紙の文書」にかかる税金。文書の表題ではなく中身(課税事項)で判断する。
  • 実務で頻出するのは、第1号(不動産・消費貸借)・第2号(請負)・第7号(継続的取引の基本契約=4千円)・第17号(領収書=5万円未満は非課税)
  • 第1号・第2号・第17号文書は、消費税額等を区分記載すれば記載金額から外せる。書き方ひとつで税額が変わる。
  • 不動産譲渡・建設工事請負の契約書は、令和9年3月31日まで軽減措置がある。
  • 電子契約には印紙税がかからない。紙の正本を作らない運用まで揃えることが条件。
  • 貼り忘れの過怠税は3倍(自主申出なら1.1倍)で、全額が損金・必要経費にならない

「契約書の印紙の判断が毎回あいまいなまま進んでいる」「電子契約への切替えでどれだけコストが下がるか整理したい」「税務調査で印紙税を指摘されたくない」——税理士法人 小山・ミカタパートナーズでは、契約書の類型ごとの印紙税の判定から、電子契約への移行に伴う税務・経理体制の整備まで、経営者の実務に即してご支援しています。判断に迷われる文書がありましたら、お気軽にご相談ください。

よくある質問(FAQ)

領収書は5万円未満なら本当に印紙が不要ですか?

はい。第17号文書の受取書は、記載された受取金額が5万円未満であれば非課税です。ポイントは判定に使う金額で、消費税の課税事業者が消費税額等を区分記載していれば、その消費税額等は記載金額に含めません。たとえば「商品代金48,000円、消費税額等4,800円、合計52,800円」と書いた領収書は、記載金額が48,000円となり非課税です。一方、「52,800円(税込)」とだけ書くと記載金額は52,800円となり、200円の印紙が必要になります。

電子契約なら印紙税はかからないのですか?

かかりません。印紙税は紙の課税文書を作成・交付したときに課される税金で、電子データを電子メール等で送信する場合は課税文書の交付がないためです。国税庁も、ファックスや電子メール等で送信した場合、送付先で出力された文書は写しと同様であり課税対象とならないと示しています(タックスアンサーNo.7120)。ただし、電子で締結した後にあらためて紙の正本を作成し署名押印して交付すれば、その紙は課税文書になります。

収入印紙を貼り忘れると、契約書は無効になりますか?

契約書自体が無効になることはありません。印紙税は文書に課される税金であり、契約の効力とは別の問題です。ただし、納付すべき印紙税額の3倍(自主的に不納付事実申出書を提出した場合は1.1倍)の過怠税が徴収され、その過怠税は法人税の損金・所得税の必要経費に算入できません。貼り忘れに気づいたら、税務調査を待たずに自主申出をするのが有利です。

契約書を2通作ったら、印紙も2通分必要ですか?

はい、それぞれが契約の成立を証明する目的で作成された文書であれば、2通とも課税対象になります。一方が「正本」、他方が「写し」「副本」と表示されていても、双方の署名押印があるもの、正本と相違ない旨の証明があるものは課税されます。単に正本をコピーしただけで署名・押印・証明のないものは課税されません。印紙税を抑えたいなら、正本を1通だけ作ってもう一方はコピーを保管する、あるいは電子契約にする方法があります。

毎月の業務委託契約書には、いくらの印紙が必要ですか?

契約期間が3か月を超えるもの(または更新の定めがあるもの)で、継続的な取引の基本となる事項を定めていれば、第7号文書「継続的取引の基本となる契約書」に該当し、契約金額にかかわらず一律4千円です。個々の発注ごとに請負契約が成立する形であれば、その注文請書が第2号文書として別に課税されることもあります。金額の記載がないから200円、と判断してしまうのが実務でよくある誤りです。

出典・参考資料

ご利用上の留意事項
本記事は、印紙税に関する一般的な情報提供であり、個別の文書についての課否判定に代わるものではありません。印紙税は文書の記載内容によって号数・税額の判断が分かれるため、実際の判定にあたっては税理士等の専門家または所轄税務署にご確認ください。税額および軽減措置の内容は令和7年4月1日現在の法令等にもとづきます。
発行:税理士法人 小山・ミカタパートナーズ / 文責:代表 小山晃弘(公認会計士・税理士・米国公認会計士)
出典確認日:2026年7月25日

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小山晃弘 公認会計士・税理士・米国公認会計士
小山 晃弘(こやま あきひろ)
税理士法人 小山・ミカタパートナーズ 代表
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この記事は執筆時点の法令・通達に基づいています。最終確認日:2026年8月2日(現行制度との照合を実施)。税制は改正されます。実際のご判断の前に、最新の情報をご確認いただくか、税理士法人 小山・ミカタパートナーズまでご相談ください。