一般社団法人を使った相続税対策はもう使えない?相続税法66条の2「特定一般社団法人等」と非営利型の落とし穴を税理士が解説【2026年版】
- 1. 結論(3行サマリー)
- 2. なぜ一般社団法人が「相続対策」と呼ばれたのか
- 3. 相続税法第66条の2の全体像
- 4. 66条の2の対象から除かれる法人
- 5. 非営利型法人とは何か(法人税法施行令第3条)
- 6. 非営利型にしても残る網:相続税法第66条第4項
- 7. では、どう考えればよいのか
- 8. まとめ
- よくある質問(FAQ)
1. 結論(3行サマリー)
- 相続税法第66条の2により、「特定一般社団法人等」の理事(理事でなくなった日から5年を経過していない者を含む)が死亡すると、その法人は純資産額÷(同族理事の数+1)の金額を被相続人から遺贈により取得したものとみなされ、法人自身に相続税が課されます
- 66条の2の対象から外れる法人(公益社団・公益財団法人、法人税法上の非営利型法人など)であっても、財産を贈与・遺贈した時点で相続税法第66条第4項の対象になり得ます。こちらは「相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるとき」に、法人を個人とみなして贈与税・相続税を課す規定です
- 非営利型法人の要件も、66条4項の「不当減少とならない」要件も、核心は同じ一点——理事に占める親族等の割合を3分の1以下にすること。つまり一族で支配したまま非課税にする道は、制度上ふさがれています
2. なぜ一般社団法人が「相続対策」と呼ばれたのか
株式会社のオーナーが亡くなると、保有していた株式は相続財産になります。取引相場のない株式であっても、財産評価基本通達に従って評価され、相続税の課税対象です。
これに対して一般社団法人・一般財団法人は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)に基づく法人で、社員や設立者が持分(出資に対する権利)を持ちません。剰余金の分配も残余財産の分配も、社員に対して受ける権利を与える定款の定めは効力を有しないとされています。
つまり、法人に財産を移してしまえば、そこから先は誰の相続財産にもならない。理事の地位を子に引き継げば、支配だけが承継される。これが「持分のない法人による相続対策」の骨格でした。
平成30年度税制改正は、この構造そのものを否定したわけではありません。同族が支配している一般社団法人等について、理事の死亡を課税のタイミングとして設定した、というのが正確な理解です。
3. 相続税法第66条の2の全体像
3-1. 課税が起きる2つの条件
66条の2による課税は、次の2つが揃ったときに発生します。
条件①|一般社団法人等の理事である者が死亡したこと
ここでいう理事には、その一般社団法人等の理事でなくなった日から5年を経過していない者が含まれます。「課税されそうだから相続の直前に理事を辞めておく」という対応を封じるための規定です。5年間は追いかけられます。
なお、相続税法施行令第34条第3項の規定により、使用人以外の者でその法人の経営に従事しているものは理事とみなされます(法人税法施行令第3条第3項にも同趣旨の規定があります)。登記上の理事でなくても実質で判定されるということです。
条件②|その法人が「特定一般社団法人等」に該当すること
特定一般社団法人等とは、一般社団法人等であって、次のいずれかを満たすものをいいます(相続税法第66条の2第2項第3号)。
- イ:被相続人の相続開始の直前における、その被相続人に係る同族理事の数の理事の総数のうちに占める割合が2分の1を超えること
- ロ:被相続人の相続の開始前5年以内において、その被相続人に係る同族理事の数の理事の総数のうちに占める割合が2分の1を超える期間の合計が3年以上であること
「イ」だけを見て、相続の直前に同族理事を減らせば回避できると考えるのは誤りです。「ロ」が5年をさかのぼって通算3年で判定するため、直前の駆け込みは効きません。
3-2. 「同族理事」の範囲
同族理事とは、一般社団法人等の理事のうち、被相続人又はその配偶者、三親等内の親族その他の被相続人と特殊の関係のある者をいいます。この「特殊の関係のある者」は、相続税法施行令第34条第3項に具体的に定められています。
- 被相続人が会社役員となっている他の法人
- 被相続人及び上記1〜5に掲げる者などを判定の基礎にした場合に同族会社に該当する他の法人
- 被相続人の配偶者
- 被相続人の三親等内の親族
- 被相続人と婚姻の届出をしていないが事実上婚姻関係と同様の事情にある者
- 被相続人の使用人及び使用人以外の者で被相続人から受ける金銭その他の財産によって生計を維持しているもの
- 上記3・4に掲げる者と生計を一にしているこれらの者の配偶者又は三親等内の親族
- 次の法人の会社役員又は使用人である者
友人や取引先の社長を名目上の理事に入れて頭数を増やす、という発想が出てきますが、6号によって「自分が役員をしている会社の役員・使用人」は同族理事に取り込まれます。形式的な人数合わせは通用しません。
3-3. いくら課税されるのか
特定一般社団法人等が被相続人から遺贈により取得したものとみなされる金額は、次の算式で計算されます。
相続開始の時における特定一般社団法人等の純資産額 ÷(相続開始の時における同族理事の数 + 1)
分母に「+1」があるのは、死亡した被相続人の分を戻して数えるためです。具体的に数字を入れてみます。
| 前提・計算 | 金額・人数 |
|---|---|
| 相続開始の時における純資産額 | 1億円 |
| 相続開始の時における同族理事の数 | 3人 |
| 分母(同族理事の数+1) | 4 |
| みなし遺贈財産の額 | 2,500万円 |
(計算例:1億円 ÷(3+1)=2,500万円)
この2,500万円が、被相続人に係る相続人・受遺者が相続等により取得した他の財産の価額と合計されたうえで、それぞれの相続税額が計算されます。法人が個人とみなされて、法人自身が相続税を納めるという、他にあまり例のない構造です。
同族理事が多いほど1回あたりの課税額は小さくなりますが、理事が死亡するたびに繰り返し課税される点に注意が必要です。一度払えば終わり、という制度ではありません。
3-4. 純資産額の計算(相続税法施行令第34条第1項)
分子となる「純資産額」は、次の①から②を控除した残額です。
① 加算するもの 相続開始の時において特定一般社団法人等が有する財産(信託の受託者として有するもの及び被相続人から遺贈により取得したものを除く)の価額の合計額。評価は相続開始の時における時価によります。
② 控除するもの
- イ:特定一般社団法人等が有する債務であって相続開始の際現に存するもの(確実と認められるものに限る)の金額
- ロ:特定一般社団法人等に課される国税・地方税であって相続開始以前に納税義務が成立したものの額(相続開始以前に納付すべき税額が確定したものと、被相続人の死亡につき課される相続税を除く)
- ハ:被相続人の死亡により支給する退職手当金等の額
- ニ:基金の額(一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第131条に規定する基金)
ここで実務的に効くのがハとニです。理事の死亡にともなって法人が退職手当金等を支給すれば、その分だけ純資産額が減ります。また、財産を「基金」として拠出している場合、基金の額は控除されます。基金は返還義務を負う性質のものであり、単なる寄附とは扱いが異なります。
3-5. 申告期限と、生前贈与加算の不適用
66条の2の適用がある場合、相続税の申告書の提出期限が読み替えられます。相続税法第27条第1項の「その相続の開始があったことを知った日」は、この場合「当該被相続人が死亡した日」と読み替えられます(相続税法施行令第34条第8項)。つまり死亡の日の翌日から10か月が期限であり、法人が知ったかどうかは問われません。
また、特定一般社団法人等が被相続人に係る相続の開始前7年以内にその被相続人から贈与により取得した財産の価額については、相続税法第19条第1項(生前贈与加算)は適用されません(同法第66条の2第5項)。
3-6. 二重課税の調整
その法人が相続開始前に相続税法第66条第4項によって贈与税又は相続税を課されていたときは、66条の2により課される相続税額から、その贈与税・相続税に相当する金額(控除対象金額)が控除されます(同法第66条の2第3項、施行令第34条第7項)。国税庁が公表している概要資料には、控除しきれなかった金額を繰り越すイメージ図も示されています。
3-7. 経過措置(平成30年3月31日までに設立された法人)
一般社団法人等が平成30年3月31日までに設立されたものである場合には、令和3年4月1日以後にその法人の理事である者等が死亡したときに、この制度が適用されます。
さらに、この場合の「特定一般社団法人等」の判定にあたっては、平成30年3月31日までの期間は、同族理事の割合が2分の1を超える期間に該当しないものとされています(所得税法等の一部を改正する法律(平成30年法律第7号)附則)。
「うちは改正前に作ったから対象外」という理解は、令和3年4月1日をもって終わっています。
4. 66条の2の対象から除かれる法人
相続税法第66条の2第2項第1号は、「一般社団法人等」から一定の法人を除いています。除かれるのは、相続税法施行令第34条第4項が定める次の法人です。
- 公益社団法人又は公益財団法人
- 法人税法第2条第9号の2に規定する非営利型法人
- 資産の流動化に関する法律に規定する特定目的会社又はこれに類する会社であって財務省令で定めるものを子法人として保有することを専ら目的とする一般社団法人・一般財団法人であって財務省令で定めるもの
- 資産の流動化に類する行為を行うものとして財務省令で定める一般社団法人・一般財団法人
実務で問題になるのは、ほぼ2の「非営利型法人」です。ここを目指す動きが必ず出てきます。
5. 非営利型法人とは何か(法人税法施行令第3条)
非営利型法人は、法人税法第2条第9号の2に定義があり、その具体的な要件は法人税法施行令第3条に置かれています。2つの類型があり、どちらか一方の要件をすべて満たす必要があります。
5-1. 非営利性が徹底された法人(同条第1項)
- 公益社団法人又は公益財団法人
- 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)第5条第20号イからトまでに掲げる法人
- その残余財産が公益信託に関する法律(令和6年法律第30号)第2条第1項第1号に規定する公益信託の信託財産とされる場合における当該公益信託の受託者
- その定款に剰余金の分配を行わない旨の定めがあること
- その定款に、解散したときはその残余財産が国若しくは地方公共団体又は次に掲げる者に帰属する旨の定めがあること
- 上記1・2の定款の定めに反する行為(これらの要件に該当していた期間において、剰余金の分配又は残余財産の分配・引渡し以外の方法により特定の個人又は団体に特別の利益を与えることを含む)を行うことを決定し、又は行ったことがないこと
- 各理事について、その理事及びその理事の配偶者又は三親等以内の親族その他の特殊の関係のある者である理事の合計数の、理事の総数のうちに占める割合が3分の1以下であること
5-2. 共益的活動を目的とする法人(同条第2項)
- その会員の相互の支援、交流、連絡その他の会員に共通する利益を図る活動を行うことを主たる目的としていること
- その定款に、会員が会費として負担すべき金銭の額の定め又はその額を社員総会・評議員会の決議により定める旨の定めがあること
- その主たる事業として収益事業を行っていないこと
- その定款に特定の個人又は団体に剰余金の分配を受ける権利を与える旨の定めがないこと
- その定款に、解散したときはその残余財産が特定の個人又は団体(国・地方公共団体、上記5-1の2に掲げる者、又はその目的と類似の目的を有する他の一般社団法人・一般財団法人を除く)に帰属する旨の定めがないこと
- 上記の要件に該当していた期間において、特定の個人又は団体に剰余金の分配その他の方法により特別の利益を与えることを決定し、又は与えたことがないこと
- 各理事について、親族等である理事の合計数の、理事の総数のうちに占める割合が3分の1以下であること
5-3. 共通するのは「3分の1」と「特別の利益」
2つの類型を並べると、共通しているのは次の2点です。
- 理事に占める親族等の割合が3分の1以下であること
- 特定の個人又は団体に特別の利益を与えていないこと
そして、その法人の使用人(職制上使用人としての地位のみを有する者に限る)以外の者で経営に従事しているものは、理事とみなしてこの判定を行います(法人税法施行令第3条第3項)。
理事を10人にして親族3人までに抑える、という設計は理屈上可能です。しかし理事の過半数を親族以外が占める法人は、もはや一族が意思決定を握る器ではありません。非営利型を選ぶということは、支配を手放すということです。ここを曖昧にしたまま形だけ整えても、後で必ず矛盾が表面化します。
ご相談で最も多いのが、「理事は親族外にしておくが、実際の意思決定は自分がする」という設計です。これは二重の意味で危険です。第一に、法人税法施行令第3条第3項と相続税法施行令第34条第3項のみなし理事の規定があり、経営に従事している以上は理事として数えられ得ます。第二に、実態と定款が食い違っている法人は、贈与や理事の交代といった局面で必ず説明を求められます。器を作ってから中身を後付けするのではなく、どこまで手放せるかを先に決める——これが順番として正しいと考えています。
6. 非営利型にしても残る網:相続税法第66条第4項
ここが本記事で最もお伝えしたい部分です。
66条の2の対象から外れたとしても、財産をその法人に移すこと自体には、別の規定が用意されています。
相続税法第66条第4項は、持分の定めのない法人に対し財産の贈与又は遺贈があった場合において、その贈与・遺贈により、贈与・遺贈をした者の親族その他これらの者と特別の関係がある者の相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるときは、その法人を個人とみなして贈与税又は相続税を課すと定めています。
つまり、受け皿を非営利型にしても、そこに財産を入れる行為が「不当減少」と評価されれば、法人に贈与税がかかるということです。一般社団法人・一般財団法人は持分の定めのない法人ですから、当然にこの射程に入ります。
6-1. 「不当減少とならない」ための要件(相続税法施行令第33条第3項)
次の要件をすべて満たすときは、不当に減少する結果となると認められないものとされます。
- その運営組織が適正であるとともに、その定款等において、役員等のうち親族関係を有する者及びこれらと特殊の関係がある者の数が、それぞれの役員等の数のうちに占める割合が、いずれも3分の1以下とする旨の定めがあること
- その法人に財産の贈与・遺贈をした者、設立者、社員若しくは役員等又はこれらの者の親族等に対し、施設の利用、余裕金の運用、解散した場合における財産の帰属、金銭の貸付け、資産の譲渡、給与の支給、役員等の選任その他財産の運用及び事業の運営に関して特別の利益を与えないこと
- その定款等において、解散した場合にその残余財産が国若しくは地方公共団体又は公益社団法人・公益財団法人その他の公益を目的とする事業を行う法人(持分の定めのないものに限る)に帰属する旨の定めがあること
- その法人につき法令に違反する事実、その帳簿書類に取引の全部又は一部を隠蔽し、又は仮装して記録又は記載をしている事実その他公益に反する事実がないこと
6-2. 一般社団法人・一般財団法人には追加の3要件(同条第4項)
さらに、贈与・遺贈により財産を取得したのが一般社団法人又は一般財団法人(贈与・遺贈の時において公益社団・公益財団法人、非営利型法人などに該当するものを除く)である場合には、次の要件のいずれかを満たさないときは、不当に減少する結果となると認められるものとされます。
- その贈与・遺贈の時における定款において、上記6-1の1に規定する定め(親族等3分の1以下)及び同3に規定する定め(残余財産の帰属)があること
- その贈与・遺贈前3年以内に、贈与者等に対し特別の利益を与えたことがなく、かつ、その贈与・遺贈の時における定款において贈与者等に対し特別の利益を与える旨の定めがないこと
- その贈与・遺贈前3年以内に、国税又は地方税について重加算税又は重加算金を課されたことがないこと
7. では、どう考えればよいのか
- 「一般社団法人には持分がないから相続税はかからない」という平成30年より前の情報をもとに、いま法人を設立してしまう
- 相続が近づいてから理事を辞任して同族理事の割合を下げようとする(5年ルールと3年通算で効きません)
- 友人や取引先の社長を理事に入れて頭数を合わせる(自分が役員をしている法人の役員・使用人は同族理事に取り込まれます)
- 定款だけ「親族等3分の1以下」「残余財産は公益法人へ」と整えて、実際の意思決定は一族が握り続ける
- 法人に対して無利息で資金を貸す・法人の不動産を無償で使うといった行為を続ける(特別の利益に当たり得ます)
- 税務調査で重加算税を受けた直後に、法人へ財産を移す(3年以内は施行令第33条第4項第3号で不当減少と評価されます)
- まず、その法人で何を実現したいのかをはっきりさせる。相続税の圧縮が目的なら、一般社団法人はもはや適した器ではありません
- 支配を残したいのであれば、種類株式・属人的株式・資産管理会社・信託など、支配権と経済的価値を分けて設計できる手段を先に検討する
- 本気で社会に還元するのであれば、公益社団・公益財団法人や公益信託を正面から検討する。現物財産を移す場合は、租税特別措置法第40条の非課税承認(国税庁長官の承認)とセットで考える
- すでに一般社団法人・一般財団法人がある場合は、理事の構成・定款の定め・過去5年の同族理事割合の推移を棚卸しし、66条の2の適用可能性を先に把握しておく
- 非営利型を選ぶなら、理事の3分の1ルールを形式ではなく実態で満たす。経営に従事している者はみなし理事として数えられます
- 法人と一族のあいだの取引(貸付け・賃貸借・報酬)は、すべて第三者と同じ条件にする。特別の利益の否認は、この一点を突かれます
8. まとめ
- 相続税法第66条の2により、特定一般社団法人等の理事(理事でなくなってから5年以内の者を含む)が死亡すると、純資産額÷(同族理事の数+1)の金額が遺贈とみなされ、法人自身に相続税が課されます
- 特定一般社団法人等の判定は、イ=相続開始の直前に同族理事が2分の1超、ロ=相続開始前5年以内に2分の1超の期間が通算3年以上のいずれか。直前の駆け込みでは外れません
- 純資産額からは、確実と認められる債務・相続開始以前に納税義務が成立した国税等・被相続人の死亡により支給する退職手当金等・基金の額が控除されます
- 申告期限は「被相続人が死亡した日」を起点に読み替えられ、相続開始前7年以内の贈与に生前贈与加算(相続税法第19条第1項)は適用されません
- 平成30年3月31日までに設立された法人も、令和3年4月1日以後の死亡から対象です。「改正前に作ったから安心」は通用しません
- 66条の2から除かれるのは公益社団・公益財団法人と非営利型法人などですが、非営利型の要件は理事に占める親族等が3分の1以下であることが核心です
- そして非営利型であっても、財産を移す行為自体には相続税法第66条第4項(不当減少)が待っています。同施行令第33条第4項は、一般社団法人等について定款の定め・3年以内の特別の利益なし・3年以内に重加算税を課されていないことを要求しています
制度全体を通して読むと、立法の意思は一貫しています。一族が支配を手放さないまま非課税の器を持つことは認めない。逆に言えば、支配を本当に手放すのであれば、公益の器を使う道は開いているということでもあります。
よくある質問(FAQ)
一般社団法人を使った相続税対策は、完全に使えなくなったのですか?
理事を辞めれば対象から外れますか?
純資産額が大きいほど不利ですか。減らす方法はありますか?
非営利型法人にすれば66条の2は適用されないのですね?
非営利型法人に財産を贈与した場合、贈与税はかかりますか?
「特別の利益」とは具体的に何を指しますか?
過去に重加算税を受けたことがあります。影響はありますか?
平成30年より前に設立した法人ですが、対象になりますか?
一般財団法人でも同じですか?
出典・参考資料
- 国税庁「特定の一般社団法人等に対する課税のあらまし」
- 国税庁「特定の一般社団法人等に対する相続税の課税の概要」(令和2年7月・令和6年6月改訂)
- 国税庁「「特定の一般社団法人等に対する課税」チェックシート(相続税法第66条の2)」
- 国税庁「相続税法基本通達等の一部改正について(法令解釈通達)のあらまし(情報)」(平成30年度改正関係・特定の一般社団法人等に対する課税関係抜粋)
- 相続税法(昭和25年法律第73号)第66条第1項・第2項・第4項・第5項・第6項(人格のない社団又は財団等に対する課税)/第66条の2(特定の一般社団法人等に対する課税)/第19条第1項/第27条第1項
- 相続税法施行令(昭和25年政令第71号)第33条第3項・第4項(不当に減少する結果となると認められない場合等)/第34条第1項・第3項・第4項・第7項・第8項(特定一般社団法人等の純資産額の算定等)
- 法人税法(昭和40年法律第34号)第2条第9号の2(非営利型法人)
- 法人税法施行令(昭和40年政令第97号)第3条第1項・第2項・第3項(非営利型法人の範囲)
- 一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成18年法律第48号)第131条(基金)
- 公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年法律第49号)第5条第20号
- 公益信託に関する法律(令和6年法律第30号)第2条第1項第1号
- 所得税法等の一部を改正する法律(平成30年法律第7号)附則(経過措置)
本記事は、法令および国税庁の公表資料に基づく一般的な情報提供であり、個別の税務判断に代わるものではありません。相続税法第66条第4項の「不当に減少する結果となると認められるとき」に該当するかどうか、および非営利型法人の要件を満たすかどうかは、定款の定めだけでなく法人の運営の実態によって個別に判断されます。本記事の記載をもって課税されないことを保証するものではありません。また、公益認定は内閣府又は都道府県の所管であり、税務上の取扱いとは審査主体も基準も異なります。実際の判断にあたっては最新の法令・通達をご確認のうえ、税理士等の専門家にご相談ください。
発行:税理士法人 小山・ミカタパートナーズ / 文責:代表 小山晃弘(公認会計士・税理士・米国公認会計士)
出典確認日:2026年8月1日
一般社団法人・財団の設計と見直しは KMP へ
公認会計士・税理士・米国公認会計士のトリプルホルダーの視点で、既存の一般社団法人・一般財団法人の理事構成と定款の棚卸し、相続税法66条の2の適用可能性の判定、非営利型・公益法人・公益信託への移行可否の検討、支配権と経済的価値を分ける自社株設計までご支援しています。すでに法人を設立された方も、財産を移す前の段階でご相談ください。
無料相談はこちらこの記事は執筆時点の法令・通達に基づいています。最終確認日:2026年8月2日(現行制度との照合を実施)。税制は改正されます。実際のご判断の前に、最新の情報をご確認いただくか、税理士法人 小山・ミカタパートナーズまでご相談ください。
