事業承継・M&A補助金(15次公募)とは?最大2,000万円・2026年の使い方を税理士が解説
- 1. 何が起きているのか(3行サマリー)
- 2. そもそも、どんな費用が対象になるのか
- 3. スケジュール感(15次公募)
- 4. 実務で押さえるべきこと:補助金は「設計」で決まる
- 5. まとめ
- よくある質問(FAQ)
1. 何が起きているのか(3行サマリー)
- 中小企業の事業承継・M&A・PMI(統合)・廃業を国がトータルで支援する補助金。2026年は15次公募。
- 補助上限は枠により異なり、最大2,000万円。専門家費用やM&A後の統合投資まで対象になります。
- 今回の公募から、小規模事業者の「売り手」を支援する新類型も追加されました。
2. そもそも、どんな費用が対象になるのか
事業承継・M&A補助金は、目的に応じて複数の枠に分かれています。「設備投資」だけでなく、M&Aの専門家費用や、買収後の統合投資、さらには廃業費用までカバーするのが特徴です。
| 枠(おおまかな整理) | 主な対象 | 補助上限の目安 |
|---|---|---|
| 専門家活用枠(買い手支援・売り手支援) | M&A仲介・FA費用、デューデリジェンス(DD)費用 | 最大600万円(DD実施で+200万円上乗せ) |
| 専門家活用枠(小規模 売り手支援・新設) | 小規模事業者がM&Aで譲渡する際の専門家費用 | 最大450万円 |
| PMI推進枠 | M&A後の経営統合(PMI)の専門家・統合投資 | PMI専門家 最大150万円/統合投資 最大800万〜1,000万円 |
| 事業承継促進・廃業等 | 承継に伴う設備投資、廃業・再チャレンジ費用 など | 枠により異なる(最大2,000万円規模) |
ポイントは、「M&Aを考え始めた段階の専門家費用」から「買収後の統合」まで、フェーズごとに支援があることです。とくにM&Aは仲介手数料やDD費用が重くなりがちなので、専門家活用枠は使い勝手が良い制度です。
3. スケジュール感(15次公募)
公募には申請期間があり、回ごとに区切られています。15次公募は、おおむね2026年6月中旬〜7月下旬に申請を受け付ける見込みです。
補助金は「事業をやる前に申請し、採択されてから実行する」のが原則です。承継やM&Aの構想が固まってきた段階で、早めに制度を確認しておくことが大切です。
4. 実務で押さえるべきこと:補助金は「設計」で決まる
補助金は「申請すればもらえる」ものではなく、採択されるための設計が要ります。
——弊社にも、「後継者がいないので会社を譲りたい」「M&Aの費用負担が不安」というご相談は実際に寄せられます。過去のご相談の傾向として申し上げると、もったいないのは「補助金の存在を知らずに、専門家費用を全額自己負担で進めてしまう」ケースです。私たちが関与する場面では、承継・M&Aの方針と並行して、使える補助金がないかを早い段階で一緒に確認します。
特に意識しておきたい点を挙げます。
- 早めに確認する:補助金は事前申請が原則。動き出す前に制度をチェック
- 対象経費を理解する:専門家費用・DD・統合投資など、何が対象かで使い方が変わる
- 税務とセットで考える:M&A・承継は譲渡所得・株価評価・組織再編税制が絡む。補助金だけでなく税負担も含めて設計する
- 最新の公募要領を必ず確認:枠・上限・締切は回ごとに変動する
5. まとめ
事業承継・M&A補助金(15次公募)は、後継者問題やM&Aに取り組む中小企業にとって、専門家費用から統合投資まで幅広く支援する心強い制度です。最大2,000万円、今回から小規模事業者の売り手支援も加わりました。
ただし、補助金は「事前申請・採択ありき」で、最新の公募要領の確認と、採択されるための設計が欠かせません。そして承継・M&Aは、補助金だけでなく株価評価・譲渡所得・組織再編税制といった税務が密接に絡みます。
税理士法人 小山・ミカタパートナーズでは、事業承継・M&Aの税務から補助金の活用まで、経営者の出口戦略をトータルでご支援しています。承継やM&Aをお考えの方は、早めにご相談ください。
よくある質問(FAQ)
事業承継・M&A補助金は何に使えますか?
補助上限はいくらですか?
いつ申請すればよいですか?
出典・参考資料
- 事業承継・M&A補助金 事務局 公式サイト(公募要領・申請様式)
- 独立行政法人 中小企業基盤整備機構(中小機構)「事業承継・M&A補助金(15次公募)の公募要領公開について」
- 中小企業庁「中小企業生産性革命推進事業(事業承継・M&A補助金 十五次公募)」
- 中小企業庁・経済産業省 公表資料
公募回・締切・補助率は変更されます。次回公募や要件変更があり次第、本記事を更新します。
本記事は、中小企業庁・事務局の公表資料に基づく一般的な情報提供であり、個別の申請可否や税務判断に代わるものではありません。補助金の要件・上限・締切は公募回ごとに異なります。申請にあたっては、必ず最新の公募要領をご確認のうえ、専門家にご相談ください。
発行:税理士法人 小山・ミカタパートナーズ / 文責:代表 小山晃弘(公認会計士・税理士・米国公認会計士)
出典確認日:2026年6月3日
