新事業進出補助金(第4回)とは?最大7,000万円・締切2026年6月19日を税理士が解説

「新しい事業の柱を作りたい」「思い切って新分野に挑戦したいが、設備投資の負担が重い」——成長意欲のある経営者から、とても多くいただくご相談です。その挑戦を国が後押しするのが新事業進出補助金です。そして今、見逃せないのが、2026年6月19日(金)18時が締切の「第4回公募」が、現行制度として最後の公募になるということです。 税理士法人 小山・ミカタパートナーズにも、新事業や大型設備投資に関するご相談が増えています。本記事では、この補助金の全体像と、駆け込みで間に合わせるためのポイントを、実務家の視点で整理します。
📋 この記事の目次
  1. 1. 何が起きているのか(3行サマリー)
  2. 2. 新事業進出補助金とは(対象と補助額)
  3. 3. スケジュール(第4回・締切間近)
  4. 4. 実務で押さえるべきこと:補助金は「事業計画」で決まる
  5. 5. まとめ
  6. よくある質問(FAQ)

1. 何が起きているのか(3行サマリー)

  • 中小企業の新分野・新事業への挑戦(設備投資)を国が支援する補助金。2026年は第4回公募
  • 補助上限は従業員数に応じて最大7,000万円(大幅賃上げ特例なら最大9,000万円)、補助率は1/2
  • 第4回をもって現行制度は終了し、今後は「ものづくり補助金」と統合された新制度へ移行する見込み。今の枠で申請できる最後のチャンスです。

2. 新事業進出補助金とは(対象と補助額)

新事業進出補助金は、中小企業が既存事業とは異なる新たな事業に挑戦し、付加価値の向上を目指す取り組みを支援する制度です。2025年に創設され、かつての「事業再構築補助金」の後継的な位置づけとされています。

補助額は従業員数の規模に応じて上限が決まります。補助下限は750万円で、これは税別1,500万円以上の投資が必要になることを意味します(補助率1/2のため)。

従業員数補助上限額(通常)大幅賃上げ特例 適用時
20人以下2,500万円3,000万円
21〜50人4,000万円5,000万円
51〜100人5,500万円7,000万円
101人以上7,000万円9,000万円

(補助率は原則1/2、補助下限750万円。「大幅賃上げ特例」は、補助事業期間内に①事業場内最低賃金+50円、②給与支給総額+6%を達成する計画が条件で、上限が上乗せされます。出典:中小企業基盤整備機構〔事務局〕公表資料。記事末尾にリンク)

ポイントは、設備投資が中心の補助金だということ。建物の建設・改修や機械装置の導入など、新事業の立ち上げに必要な大きな投資が対象になります。金額が大きいぶん、事業計画と資金繰りの設計が成否を分けます。

3. スケジュール(第4回・締切間近)

第4回公募のスケジュールは、次のとおりです。

項目期日
申請受付開始2026年5月19日(火)
応募締切2026年6月19日(金)18:00
採択発表2026年9月末頃
交付申請の締切採択発表日から2か月以内
補助事業実施期間交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)
⚠️ 締切は2026年6月19日(金)18:00。電子申請にはGビズIDプライムが必要で、その取得や事業計画の作成にも準備期間がかかります。検討中の方は今すぐ動く必要があります。要件・補助率・上限は公募回ごとに変わるため、必ず事務局の最新の公募要領をご確認ください。

4. 実務で押さえるべきこと:補助金は「事業計画」で決まる

補助金は「申請すればもらえる」ものではなく、採択されるための事業計画が要ります。そして採択された後も、補助金は原則「後払い」です。

💬 実務の現場から
——弊社にも、「新しい事業に挑戦したいが、資金が不安」というご相談は実際に寄せられます。過去のご相談の傾向として申し上げると、もったいないのは「締切の直前に動き出して、事業計画を練る時間も、自己負担分の資金の段取りも足りなくなる」ケースです。私たちが関与する場面では、補助金の締切から逆算して、いつ何を準備するか、そして手元資金をどう確保するかを、早い段階で一緒に整理します。

特に新事業進出補助金で意識したい点を、失敗パターンと王道で整理します。

❌ やりがちな失敗
  • 締切間際に申請を決め、事業計画が「数字の裏付けのない作文」になる
  • 補助率1/2を忘れ、自己負担分(残り半分)の資金繰りを考えていない
  • 補助金は後払いなので、投資の立替え資金(つなぎ)を用意していない
  • 「大幅賃上げ特例」で上限を狙ったが、賃上げ目標が未達で補助金の返還になる
⭕ 王道のやり方
  • 締切から逆算し、GビズID取得・事業計画・見積取得を前倒しで進める
  • 自己負担分と立替え資金を含めた資金計画(必要なら融資)をセットで設計する
  • 賃上げ特例は、達成できる現実的な計画かを冷静に判断してから使う
  • 圧縮記帳など補助金特有の税務まで含め、「最終的に手元に残るお金」で判断する

5. まとめ

新事業進出補助金(第4回)は、新分野への挑戦を考える中小企業にとって、最大7,000万円(特例で9,000万円)の設備投資を後押しする心強い制度です。そして、現行制度としては今回が最後の公募。締切は2026年6月19日(金)18時と、もう間近です。

ただし、補助金は「事前申請・採択ありき」で、採択されるための事業計画と、自己負担分・つなぎ資金・税務まで含めた資金設計が欠かせません。金額が大きいぶん、補助金だけでなく、立替え資金や残り半分の資金繰り、そして圧縮記帳などの税務が密接に絡みます。

税理士法人 小山・ミカタパートナーズでは、補助金の活用から、その裏で必要になる資金調達・税務まで、グループのユウシサポと一体で経営者をご支援しています。新事業や大きな設備投資をお考えの方は、締切が近い今、早めにご相談ください。

よくある質問(FAQ)

新事業進出補助金は個人事業主でも申請できますか?

はい、中小企業だけでなく個人事業主も対象です。ただし「新たな事業分野への進出」が要件で、既存事業の単なる拡大・更新は対象になりません。新事業の市場性や付加価値向上を事業計画で示す必要があります。

補助金はいつ受け取れますか?

採択・交付決定の後に事業を実施し、完了報告と検査を経てから「後払い(精算払い)」で支給されます。先に自己資金で全額を立て替える必要があるため、つなぎ資金の準備が成否を分けます。

補助率と補助上限はいくらですか?

補助率は原則2分の1、上限は従業員数に応じて2,500万円〜7,000万円(大幅賃上げ特例の適用で最大9,000万円)です。補助下限は750万円のため、税別1,500万円以上の投資が前提になります。

第4回で終わると、もう使えなくなりますか?

現行の「新事業進出補助金」としては第4回公募が最後の見込みですが、ものづくり補助金と統合された新制度へ移行する方向です。新制度の公募要領が公表されれば、改めて活用できる可能性があります。

出典・参考資料

速報追記ブロック(続報が出たら更新)
第4回をもって現行制度は終了し、ものづくり補助金と統合された新制度へ移行する見込みです。新制度の公募要領が公表され次第、本記事を更新します。
ご利用上の留意事項
本記事は、中小企業庁・事務局の公表資料に基づく一般的な情報提供であり、個別の申請可否や税務判断に代わるものではありません。補助金の要件・上限・締切は公募回ごとに異なります。申請にあたっては、必ず最新の公募要領をご確認のうえ、専門家にご相談ください。
発行:税理士法人 小山・ミカタパートナーズ / 文責:代表 小山晃弘(公認会計士・税理士・米国公認会計士)
出典確認日:2026年6月4日

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補助金の事業計画づくりから、採択後に必要になる立替え資金・自己負担分の融資、圧縮記帳などの税務まで、グループのユウシサポと一体でご支援しています。締切が近い新事業進出補助金をご検討の方はお早めにご相談ください。

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小山晃弘 公認会計士・税理士・米国公認会計士
小山 晃弘(こやま あきひろ)
税理士法人 小山・ミカタパートナーズ 代表
公認会計士・税理士・米国公認会計士(ワシントン州)のトリプルホルダー。デロイト トーマツ(監査)出身。補助金を活用した設備投資から資金調達・税務顧問まで、経営者の成長戦略に幅広く伴走。著書7冊・累計6万部、YouTube登録者11万人超。 🔗 kmp.or.jp / お問い合わせ:info@kmp.or.jp